日本経済新聞(2002.6.5)


大学発VBの素顔
女子大発、事務代行幅広く

 ダブル・ワークスは全国でもほとんど例がない女子大発のベンチャー企業。教授・職員らが資金を出した大阪女子大学SOHOサポートファンドから二百五十万円の出資を受け、2001年に資本金三百万円の有限会社としてスタートを切った。
 大阪女子大学の大学院を卒業後、学内で事務のアルバイトをしていた 難波美都里社長が大学のパンフレット作製を持ちかけられたのがきっかけ。法人しか受注資格がないため、大学関係者の協力を得て起業に踏み切った。
 現在は大学関連の事務代行を幅広く手掛けている。ポスターやホームページの制作や大阪府内の公立大の共同出版会や学会の事務作業を請け負っている。学会事務ではこれまで手間がかかっていた会費徴収を関係者の協力を得て口座引き落としに切り替えるなど効率化を目指している。
 女性に活躍の場を提供しようと「卒業生のお仕事ネットワーク」と名付けて大阪女子大学の卒業生を組織化する試みも始まった。現在の会員はまだ四人だが、機動的に仕事を請け負える仕組みを築こうとしている。
 社員は女性のみで四人。「女性だけという方が有利な面も多いので、当面は女性のベンチャーとしてやっていく」(難波社長) 。事務代行ビジネスの中からいかに競争力のあるサービスを生み出していくかが課題だ。