日本養液栽培研究会 | Hydroponic Society of Japan

第8回 養液栽培夏の学校2007 in 静岡

通信員 埴田陽介(静岡大学)

今回主催の静岡大学でスタッフとして参加しました埴田です。私はこの「養液栽培 夏の学校」に去年今年とお手伝いさせてもらいましたが、我々学生にとっても養液栽培を基礎から再確認できた有意義な5日間だったと思います。

まず夏の学校を知らない方のために簡単に紹介します。本研修には農家の方以外にも、試験場の研究員や企業の方など計30名の方々が参加され、そのなかにはすでに養液栽培に関わる仕事をされている方から、農業に関する知識もほとんどない方まで様々です。5日間のうち4日間は90分の講義(または実習)が一日に5時限、午前9時から午後6時まで行われます。講義では用語解説に始まり、養液栽培の種類や理論、培養液を作るための肥料の計算方法などを学びます。実習では簡易的な栽培システムの組み立てやタイマーなどの制御装置の取り扱い、培養液の作成などを行います。そして残りの1日はバスで実際に養液栽培を行っている農家の見学へ行きます。このように養液栽培の学術的な面だけではなく、常に栽培の現場を意識した内容となっています。

参加してみて思ったのが本研修の内容の濃さです。ここまで細かいことも教えるのかというぐらい、5日間に凝縮されています。また講師陣が作ったテキストに加えて、講義に用いたスライドも後にCD-Rに記録して配布されるというのも参加者として嬉しいですね。

もう一つ感じたのは皆様の意識の高さです。少しでも疑問に思うことはすぐに質問し理解しようという熱意が伝わってきました。実際私が今まで当たり前のように思っていたことも、いざ質問されるとどうして?と思うこともありました。養液栽培について学び、それを何かに活かすために参加されているので、そういった意味では当然のことなのですが、その姿勢は我々も見習わなければならないと感じました。

参加者のなかには数十年ぶりに授業を受けて疲れたという方もいらっしゃいましたが、5日間という短期間でそれだけ多くの知識を吸収された証なのではないでしょうか。我々も何かお役に立てていれば光栄です。まだまだ残暑厳しい季節ですので、ハウス内での作業にはどうぞお気をつけ下さい。

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